ゆかたまつり
姫路の夏の風物詩、ゆかたまつりは6月22日から3日間、開催されます。
十年ほど前までは、ベンツのオープンカーにゆかたの女王が乗り、大手前公園でイベント、大手前通りには700店もの露天商が並び、西日本最大の夏祭りでした。
ところが、「徒歩暴走族」という暴徒がゆかたまつりに現れ、23時以降の姫路駅周辺が非常に危険であること、また露天商と反社とのグレーゾーンがあるなどし、大幅に見直され、現在は当時から比べると規模の小さいものになりました。
さて、2005年のゆかたまつりのことです。西二階町商店街は普段、人通りも少ない商店街であり、その商店街の端まで歩いて欲しいとの思いから、商店街の一番西の端にステージを設け「和の夕べ」をやりました。今から思うと、こんなイベントをよくやったと思います。今の私なら大反対です。
商店街にステージを組み、花を生け、播州音頭を踊る。こんな密になるイベントで、商店街をふさぐなんて、なんとひどい計画でしょう(笑)。
露天商から「商売の邪魔や! 」と怒鳴りこまれ、道は塞ぎ通行人から怒られるわで、散々でしたが、それはそれで楽しかった。商店街の方が、露天商に謝りに行ってくれ、「これぐらいのことしてくれて、よかった」などとの声もいたただきました。
イベントの企画を作るときは、どうしても警備や安全のことを優先しがちです。もちろんとても大事なことで、それを無視するわけにはいきません。けれどそればかりでは楽しくないものになる。やっている自分たちも楽しく、今までにみたことない! というものにするのが、企画をやっている醍醐味でもあります。その匙加減は、ここまで振り切ってやってみたからこそ「ここまではいいけど、これ以上はダメ」ということが分かるのだと思います。
むかしは、それを許してくれる空気がありました。「謝るときはワシが前にでるから、好きなことせぇ」と言ってくれる人がいた。そういう人が私たちを育ててくれたと思います。
さて、このコロナ禍で今年はゆかたまつりが中止となりました。浴衣も今年は着ないままになりそうです。
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